そして、キスを貰えること。


これがプリンセスになれる証。


「へへっ……恥ずかしいね」

「しょっぱい」


「翼くんのせいだよ」

「ごめん」


彼は私の涙を拭う。


「ウソ。幸せだよ、今すっごく」

「うん、俺も」


そう言って見つめあってキスを落とす。


なんて幸せ。

さっきまで泣き顔のプリンセスだったのに


今はもう笑顔になっちゃうね!


もう大丈夫。

だって私は幸せだから。


思っていることを言えたから。



そうやって思っていたら私はまだまだ甘かった。