どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて



そしたら彼は小さく言った。


「うっせ……」

ボタンにいとを巻きつけてパチンと糸を切り離す。

ああ、好きだな。

大好きだなあ。


何気ない時にそう思える。

私ってやっぱり単純なのかもしれない。


「出来た、けど少しだけ目立っちゃうね」

白いワイシャツに白い糸で縫われているものは

一つだけピンク色。

しかも第2ボタンだから見えやすい。

白糸、ちゃんと買っておけばよかったな……。


「いいじゃん、お前が付けてくれたって分かるから」


「…………っ」


ズルイよね、本当。