頑張って欲しいから
応援したいから

シャァァァ


下り坂に差し掛かって
ペダルが空回りする

私は毎朝、この瞬間がスキ

街全体を見下ろせて
この坂は人通りもなくて静かで

誠と、二人だけの世界になったみたいで

…なんて、勝手な妄想

「綺麗…」

ふと、こぼれた言葉は

「毎朝同じこと言ってるよな」

って冷たく、あしらわれた


きっと、誠にとってはこの瞬間は
普通の風景でもちろん、私と居るのは

「幼馴染」

として自然なことで
何とも思ってないんだ……