「翔太、話がある」


そう、呼び出したのはその日の
放課後の部活前

「…あのね、私他に好きな人がいる」

「塚田…だよな?わかってたよ。
付き合ってって行った時から」

「な…」

「お前、俺に好きって返事しなかった。
付き合ってみたいって言った」




気づかなかった…


「結局、付き合ってからも上の空だし」

「翔太…ごめ「謝んな。こっちが辛い」


トン


背中を叩かれる

「頑張れよ」


それだけ言って翔太は行ってしまった


ごめんね翔太…





別れに浸る暇もなく

「あっれ?大谷さん?」

声をかけられた


「クビって何かの間違いじゃ…
私、今からキャプテンに…」

今、一番会いたくなかった

「あんた、でしょ?スポーツドリンクに塩入れたのも。タイマー壊したのも」


「え、そんなこと…私」

「聞いたんだ!!階段のとこで!
シラ切るんじゃないわよっ」


もう止まらない

岡村さんはポロポロ泣き出した


「ふざけないで!聞いてんの⁉「凛!!やめろ!」


え、誠…


「泣いてんだろ」

「大谷さんが、
タイマー壊したの私だって。
私…知らないのに」


違う!

そう、怒鳴れなかったのは誠が
すっごい悲しそうな顔してたから