悲劇は続くーー…

「よろしく、大谷さん」

ニッコリ笑う彼女に笑顔を返せた
自信がない


ドロドロした、嫌な感情が渦巻く

嫌な女とは、私のことかもしれない


だって、彼氏と彼女の間に割って入ろうとしている


頬を赤らめてタオルを渡す彼女

見慣れない骨格を上げた笑顔で
それを受け取る彼

“お似合い” “公認”


そんな言葉が似合う


帰りも行きも、隣を取られてしまった


『幼馴染は最強』

そんなことはない

もう、ダメなんだ

遅過ぎたんだ…