バン


バン


バン


壁打ちの音が響く



頑張れ


頑張れ…

タイマーの準備をしながら
口の中でつぶやく


直接言えない

素直になれない

それもやっぱり同じで…





「うーす」

「あ、キャプテン。こんにちは」

次に来たのはキャプテン

そして続々と部員が集まってくる

「藪高ーー!ファイ」
「オー」
「ファイ」
「オー」
「ファイ」
「オォォ」


練習はいつも恒例の円陣からの
スタートを切った