今日の私は、 いつもの1000倍はぼーっとしてただろう。 何回授業中に呼ばれたことか。 「………波さん、樫波さん!」 ん? と、声のほうへ顔を向けると―――― 隼人だった。 「何が樫波さん、よ!意味わかんない!!」 今までぼーっとしてた私が馬鹿みたいに隼人と話し始める。 せっかくいい気分にひたってたのになあ………。 隼人の存在なんか、すっかり忘れてた。