純情のち、S彼氏

ギュッと目を閉じる。

立花の手が、優しく頬に触れる。

そして、私の顔を優しくあげる。

ドキン、ドキン…。

間もなく、ふわり、と少し冷たい唇が、私の唇に触れた。

唇が離れ、立花と目が合う。

「た、立花…」

立花は嬉しそうに笑いながら、私の手を握った。

「櫻井が、キスしたくなるくらい可愛いせいだからね」

(な、なにそれ(笑))

「立花、ありがとう」

「俺こそ、ごちそうさま」

立花との、初めてのキスは。

階段の、段差キス。