150年前の勿忘草



…何を言っているの?


栄太は、京都に行ったら最後、消えてしまうのに…


待ってたって逢えないんだよ


その場しのぎのつもり…?


口を閉ざしていると、栄太は私を離し、じっと私の目を覗き込んだ


「ゆう、待ってて…信じて、待ってて」


「…いや…叶わない約束なんて、したくない…」


栄太は困ったように笑った


頑固だと自分でも思った


けれど、栄太も頑固


私から目を離さないで、言葉をつづけた