150年前の勿忘草



「嬉しいよ…栄太…私…」


私の言葉をさえぎるようにそっと唇に人差し指をあてる


それから、両手で私を優しく包み込んだ


「君は、僕にとってすごく大切な人だ 君が僕を救いたいと思ってくれるように、僕も君を失いたくはない」


でも…でも…


私がまだ何か言おうとしているのが分かったのか、栄太は私を抱きしめる力を強め言った


「僕を待ってて」