150年前の勿忘草



栄太は、大きな手で私の頭を優しくなでる


「もっと自分を大切にしなきゃ…ね?」


それは私の台詞だって言い返したかった


でも、もう何も言えない


私じゃ変えられない


それに、栄太にまた怒られるのは嫌だ


せっかくこうして出会えたのに…怒っているのは嫌だ


「僕のためなんかに命を無駄にしちゃだめだ」


「……」


うなずきたくない