栄太は、大きな手で私の頭を優しくなでる 「もっと自分を大切にしなきゃ…ね?」 それは私の台詞だって言い返したかった でも、もう何も言えない 私じゃ変えられない それに、栄太にまた怒られるのは嫌だ せっかくこうして出会えたのに…怒っているのは嫌だ 「僕のためなんかに命を無駄にしちゃだめだ」 「……」 うなずきたくない