「どこかに行くの?」


そう言いながら、その人は私が目指していた方に目をやった


「え…あ、栄太のお墓参りに…」


「栄太…?」


「はい…吉田栄太郎」


私の答えを聞いて、不思議そうな顔をする


その人はしばらくの後、こう言った