ロリポップ

【社員食堂で待つ】


 はいはい、いつもの果たし状ですか・・・。
 いい加減、文面くらい変えてもらいたい。
 毎回、同じ文面の果たし状を見ながら小さく溜息を漏らす。
 社員食堂かぁ・・・。



 どんなに憂鬱でも時間は過ぎていく。
 12時のチャイムが鳴って私はお財布を持って、席を立った。


 社員食堂にはすでに友華がいて、なんでか瑛太までもいた。
 そして、珍しく林田君も。
 うわ・・・このメンバーで社員食堂って嫌な予感がするんだけど。
 
 
 今日はから揚げ・コンソメスープ・野菜サラダのBランチ。
 それを持って、三人の待つ席に行くと、三人が一斉ににやり~といやらしく笑った。
 食欲失うわ、その笑顔・・・・。



「何も無いから」



 私からそう話を振ると、またまた~と三人は疑いの眼差しを向ける。
 何かあって欲しいのかって突っ込みたくなるわ、本当。



「恩田君の部屋に泊めてもらったのは事実。言わなかったのは別に・・・理由は無いんだけど・・・。何となく言いにくかったから」



 お皿の上のから揚げをつつきながらそう言うと、三人は驚きの顔をしたまま。



「何よ・・・何かないといけない訳?」


 嫌味をこめて言う私の言葉に、気づいてるのかいないのか瑛太が



「恩田・・・男が好きとかそっち系?」



 って。
 本当、馬鹿なんじゃない?
 私の話を聞いて、なんでそっち系好きって話になる訳よ・・・。
 



「瑛太・・・馬鹿なんじゃないの?私の話のどこにそんな要素があった訳?」



 呆れ顔の私にグイっと顔を近づけて、まじまじと見つめてくる。
 
 だから、近い!近いんだってばー!!!!



「音羽を見てその気にならない男もいるんだな、俺、ビックリ」




 はぁ!?私は瑛太の言葉にビックリよ!




「なんなのよ、それ。凄く失礼なんですけど?だいたい、その気もなにも、そんな関係じゃないじゃない、私と恩田君」


 しかも、あの時が初めて会ったのに。



「音羽ちゃん~、男はね、いつでもハンターな生き物な訳よ。美味しいエサがそこにあれば、頂いちゃうような、お馬鹿な生き物なのよ」



 あれだよ、林田君・・・全然説得力も何もないから。
 しかも美味しそうなエサって、明らかに私のことでしょ?
 食べられてたまるかってのよ。



「瑛太もそうなんだ~?」



 わざと瑛太に話を振る。
 友華が横にいるのに、そうだよなあ~、とは言えないでしょ?



「そうだよなあ~、ホント、男の性ってヤツ?」



 言ったよ・・・この男。
 言っちゃったよ・・・・・。
 



「ま、でも、俺の場合?エサよりも良い女が待ってるけどね」




 だってさ。馬鹿馬鹿しい。
 やってられるかー!!!!!