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龍馬 side
叫ぶ愛姫。
顔は憎しみで歪み、赤い目がさらに赤く見えた。
突然愛姫の言葉が止まる。
苦しそうに胸を抑え俺が抱き締めている身体の力が抜けていく。
愛姫の両親はその姿をただ唖然と見ていた。
龍馬「……愛姫は…ずっと独りだった。貴方たちに見捨てられ…俺らが最初に見た愛姫は………真っ暗な…光を写していない瞳だった。」
雷馬「春宮先生…すぐに来るそうです。」
雷馬が静かに言った。
雷馬「……誰も近づけない…孤独にとらわれた姫でした…。勿論、僕達も拒絶されまくりましたよ…。」
風馬「愛姫ちゃんの後ろ姿を見るたびに…消えてしまいそうだと思ったの。笑ったのも見たことないんだよ。」
神馬「でもな…やっと最近…俺らを必要としてくれるようになった。表情が柔らかくなったんだよ。」
愛姫の両親の瞳が揺れる。
龍馬「なぁ…あんたらは…愛姫が寂しいときに出る癖…わかるか?」
父「……癖!?」

