等心大〜tou・sin・dai〜

「痛いよ…友貴…」



身体も
心も
全てが痛くて。


その痛みに耐えていると
部屋をノックする音がした。




「…はい」






――ガチャッ







「……ウソ」






夢を、
幻覚を見てるのかと思った。



開いた扉の前には
友貴が、いたから。





「彩…」

「友貴…どうして?」

「お父さんから連絡があったんだ」





友貴は私のそばにきて
涙で濡れた私の頬をそっと触った。



「辛いな…ごめんな…」

「友貴…」






私は
声をあげて、泣いた。