春奈と会った日から
また私の中で
張り合いのようなものができた。
家族以外で
初めて赤ちゃんのことを
祝福してくれた春奈。
もしお腹の子が女の子だったら
春奈のような子になって欲しい。
男の子だったら…
友貴。
そう、友貴のような人に。
友貴。
あなたは今何をしてるんだろう。
何を見て、
何を想ってるんだろう。
心の距離が
遠く、はなれてしまっても
私達は同じ空の下にいる。
ぼんやりと
部屋の窓から空を見ていると
お腹の子が、動いた。
――今のが胎動?
私に
元気出せ、って
頑張れ、って
そう言ってるのかな。
そうだ。
落ち込んだり、
立ち止まってる暇はない。
私はお母さんになるんだから
もっと強くならなきゃ。
「がんばるよ」
お腹に向かって
そう呟くと
またポコン、と
赤ちゃんはお腹を蹴った。
『堂々と、産みなさい』
父が言ってくれた言葉。
そう。
この子は私の子。
相手が誰であろうとも
私だけの子。
恥じることも
迷うこともない。
この子はきっと
私の人生の中で最大の意味をもつ。
かけがえのない、
宝物になるだろう。
もしかしたら
全ては必然だったのかもしれない。
私が生まれる前から
決まっていたことなのかもしれない。
「そろそろ名前も
考えなきゃね」
また答えるように
お腹の子はポコン、と動いた。
また私の中で
張り合いのようなものができた。
家族以外で
初めて赤ちゃんのことを
祝福してくれた春奈。
もしお腹の子が女の子だったら
春奈のような子になって欲しい。
男の子だったら…
友貴。
そう、友貴のような人に。
友貴。
あなたは今何をしてるんだろう。
何を見て、
何を想ってるんだろう。
心の距離が
遠く、はなれてしまっても
私達は同じ空の下にいる。
ぼんやりと
部屋の窓から空を見ていると
お腹の子が、動いた。
――今のが胎動?
私に
元気出せ、って
頑張れ、って
そう言ってるのかな。
そうだ。
落ち込んだり、
立ち止まってる暇はない。
私はお母さんになるんだから
もっと強くならなきゃ。
「がんばるよ」
お腹に向かって
そう呟くと
またポコン、と
赤ちゃんはお腹を蹴った。
『堂々と、産みなさい』
父が言ってくれた言葉。
そう。
この子は私の子。
相手が誰であろうとも
私だけの子。
恥じることも
迷うこともない。
この子はきっと
私の人生の中で最大の意味をもつ。
かけがえのない、
宝物になるだろう。
もしかしたら
全ては必然だったのかもしれない。
私が生まれる前から
決まっていたことなのかもしれない。
「そろそろ名前も
考えなきゃね」
また答えるように
お腹の子はポコン、と動いた。


