「そんなこと…させられないよ」
「彩は何も気にしないでいい。
安心して元気な子、産んでくれ」
優しさに胸が詰まる。
私にあなたとの未来を夢見る資格なんてないのに。
「来るのが遅くなって、ごめん」
「そんなこと…」
「たくさん考えたんだ」
「…ん」
「たくさん考えて、
それが1番いいと思った。
俺は彩が好きだし、彩の子ならかわいがれる自信ある」
「友貴…」
「彩のお父さんとお母さんには
子供のこと話したのか?」
「まだ…」
「じゃあ俺の子だって
胸張って言えばいい。
俺の親にもそう言う。」
涙がとまらない。
きっと
たくさん悩んだだろう。
私が想像するよりも
ずっとずっとたくさん。
「友貴…ありがとう」
友貴はいつもの笑顔を見せて
私をそっと抱きしめた。
友貴のにおい。
なんだかひどく懐かしく感じる。
「夏かぁ〜
きっと明るくてかわいい子が産まれるな」
「…そうだね」
「もう泣くな」
「うん」
「おまえたち二人の人生
俺がまるごと抱きしめてやる」
優しくキスをして
私達は手をつないで
私の家へ向かった。
「籍入れる前だから怒るかなぁ」
「お母さんは喜ぶよ、きっと」
「緊張するな〜
ネクタイ曲がってない?」
「うん、大丈夫」
玄関の前で深呼吸する。
私はまだ手放しでは喜べなかった。
「いいのかな」
友貴が怪訝な顔をする。
「本当にこれで、いいの?」
「いいんだよ。
みんなきっと幸せになれる」
「友貴は?」
「え?」
「友貴は、幸せになれるの?」
「…なれるさ」
「本当に?」
「大丈夫だよ。
もう決めたんだ」
友貴はそう言うと
私を無視して
インターフォンを鳴らした。
「彩は何も気にしないでいい。
安心して元気な子、産んでくれ」
優しさに胸が詰まる。
私にあなたとの未来を夢見る資格なんてないのに。
「来るのが遅くなって、ごめん」
「そんなこと…」
「たくさん考えたんだ」
「…ん」
「たくさん考えて、
それが1番いいと思った。
俺は彩が好きだし、彩の子ならかわいがれる自信ある」
「友貴…」
「彩のお父さんとお母さんには
子供のこと話したのか?」
「まだ…」
「じゃあ俺の子だって
胸張って言えばいい。
俺の親にもそう言う。」
涙がとまらない。
きっと
たくさん悩んだだろう。
私が想像するよりも
ずっとずっとたくさん。
「友貴…ありがとう」
友貴はいつもの笑顔を見せて
私をそっと抱きしめた。
友貴のにおい。
なんだかひどく懐かしく感じる。
「夏かぁ〜
きっと明るくてかわいい子が産まれるな」
「…そうだね」
「もう泣くな」
「うん」
「おまえたち二人の人生
俺がまるごと抱きしめてやる」
優しくキスをして
私達は手をつないで
私の家へ向かった。
「籍入れる前だから怒るかなぁ」
「お母さんは喜ぶよ、きっと」
「緊張するな〜
ネクタイ曲がってない?」
「うん、大丈夫」
玄関の前で深呼吸する。
私はまだ手放しでは喜べなかった。
「いいのかな」
友貴が怪訝な顔をする。
「本当にこれで、いいの?」
「いいんだよ。
みんなきっと幸せになれる」
「友貴は?」
「え?」
「友貴は、幸せになれるの?」
「…なれるさ」
「本当に?」
「大丈夫だよ。
もう決めたんだ」
友貴はそう言うと
私を無視して
インターフォンを鳴らした。


