「ちっちゃいなぁ」
帰り道でも
友貴はずっとエコー写真を見つめていた。
大切そうに両手で持って。
「あぁ〜かわいいなぁ」
まだ何がなんだかわからないような写真を見ながら
「かわいい」と言える友貴。
できることなら
大川さんとのことが
夢であってほしい。
私は友貴と結婚して
友貴の子を産み
二人でその宝物を
慈しみながら生きてゆく。
どんなに幸せなことだろう。
「男でも女でも
とにかく元気で産まれてこいよ」
まだぺちゃんこな私のお腹に
そっと手をあて
友貴が語りかけた。
「やだぁもう恥ずかしいよ〜」
「いいじゃんか」
「まだ聞こえないって。多分」
「耳で聞こえなくても
気持ちは伝わるかもしんない」
本当に
愛おしそうに
私のお腹をそぅっと撫でる。
なんだか
鼻の奥がツーンとして
泣きそうになった。
「あ、撫でるのよくないのかな」
「…大丈夫じゃない?」
「そうかなぁ〜
いろいろ勉強しないとな」
どうして。
どうしてそんなに喜べるの?
私なんか
ひどい奴なんだよ。
嘘つきで。ずるくて。汚くて。
そんな価値ないんだよ。
そんな女の子供だよ。
「彩の親御さんにも
また会って報告しないとなー」
「・・・・・」
「なぁ、もうできたら今週中に
うちの親にも報告にいこう…」
私の顔を振り返り
友貴はビックリした顔をする。
私の目からは
涙が次から次へと
こぼれ落ちていた。
「彩?!
腹痛いのかっ?」
我慢していたものが
いっきに溢れ出す。
もう黙っていられない。
隠しておくことなんてできない。
たとえそれが友貴を苦しめることになっても
隠したまま何もなかったように
この子を産むことはできない。
帰り道でも
友貴はずっとエコー写真を見つめていた。
大切そうに両手で持って。
「あぁ〜かわいいなぁ」
まだ何がなんだかわからないような写真を見ながら
「かわいい」と言える友貴。
できることなら
大川さんとのことが
夢であってほしい。
私は友貴と結婚して
友貴の子を産み
二人でその宝物を
慈しみながら生きてゆく。
どんなに幸せなことだろう。
「男でも女でも
とにかく元気で産まれてこいよ」
まだぺちゃんこな私のお腹に
そっと手をあて
友貴が語りかけた。
「やだぁもう恥ずかしいよ〜」
「いいじゃんか」
「まだ聞こえないって。多分」
「耳で聞こえなくても
気持ちは伝わるかもしんない」
本当に
愛おしそうに
私のお腹をそぅっと撫でる。
なんだか
鼻の奥がツーンとして
泣きそうになった。
「あ、撫でるのよくないのかな」
「…大丈夫じゃない?」
「そうかなぁ〜
いろいろ勉強しないとな」
どうして。
どうしてそんなに喜べるの?
私なんか
ひどい奴なんだよ。
嘘つきで。ずるくて。汚くて。
そんな価値ないんだよ。
そんな女の子供だよ。
「彩の親御さんにも
また会って報告しないとなー」
「・・・・・」
「なぁ、もうできたら今週中に
うちの親にも報告にいこう…」
私の顔を振り返り
友貴はビックリした顔をする。
私の目からは
涙が次から次へと
こぼれ落ちていた。
「彩?!
腹痛いのかっ?」
我慢していたものが
いっきに溢れ出す。
もう黙っていられない。
隠しておくことなんてできない。
たとえそれが友貴を苦しめることになっても
隠したまま何もなかったように
この子を産むことはできない。


