涙も出なくなって、消えない『手術中』の赤いランプをみているとバタバタと足音が聞こえて来た。
「あのっ!凪は⁉坂原凪は⁈母親です‼」
慌てている、女の人の声。
凪の名前を呼んでる。
凪のお母さん…。
パタパタとこちらに近づいてくる足音が止まった。
俯いていた顔をあげて、足音がした方を見るとどこか凪に似た女の人がいた。
「あなた…」
少し驚いた顔をしてから、泣きそうな顔で笑ってくれた。
「ずっと凪の名前を呼んでくれてたんだってね。ありがとう」
その言葉を聞いた私は、止まっていた涙がまた溢れ出して来てしまった。
「…ごめんなさい…ごめんなさい…‼」
凪の名前を呼んだのは、嘘だよって言って起きてくれると思ったから。
「凪が…っ事故に遭ったのはっ…っ私のせいなんです…っ‼私が…っ私がっ‼」
「違うわ」

