次の日。
学校に着くとそこには嫌なぐらいの女の数。
先輩から同い年まで沢山の人がいた

愛想笑いを振りまいている男、来翔(らいと)とやらがこちらに近づいてくる。

「おはよう、桜音羽さん」

挨拶された。

あいさつされた。

アイサツサレタ。


うそだろ!?

「おはよう。喋りかけんなクソ男」

「クソ男でも挨拶返してくれるんだねえ」

にやにやと悪戯っぽい笑顔を浮かべながら
頭をなでてくる

無言で手を振り解き急いで教室に向かった


教室についた時のあの視線の痛さ。
もうすでに女子からは完全に敵視されていた
だから私は教壇に立ち、言った

「女共、貴様らが来翔とやらに好かれたいのなら周りで叫んでるだけじゃなくて他のこともしてみたらどうだ?wwww叫んでるだけじゃ近づけねえからなぁ」

フッとどや顔を晒したら
すぐさまヘッドフォンをつけて小説を開いた

が、閉じた。

ヘッドフォンの向こうからCDの音がしたのだ


音楽か。
まだ時間に余裕はあるのを確認すると、
ヘッドフォンとスマホを持ち教室を出ていった