王子と歌姫


ガラッ…

ドアを開け、中に入る


予想していた通りの風景だ。
女子が輪になり、騒ぎ
男子は馬鹿なことをしてふざけている

黒板に書かれてある席表を確認し、
窓側の一番端っこの席に向かった

まぁ、人が集まるであろうこの場所。
女子が群がって騒いでいた

はぁ…と息を吐き、声をかける


「ちょっと、そこ私の席だから退いてくれない?自分たちの席で話してくれ」


いかにも喧嘩を売ってるような口調で話しかけた。
お決まり、睨みながら席から離れた



席につき、ヘッドフォンをつけて小説を読む。
このまま時間がすぎると思っていた。






しばらくするとヘッドフォンの向こうから
女子の馬鹿でかい叫び声が聞こえる


「チッ……なんだよ、うっせーな」

近くにいた男子ならはうわーなどと
声が聞こえるがそんなのは無視だ。
ヘッドフォンを外し、
本を置いて女子が叫ぶ方へ向かった

教室から出ようとしたその瞬間

ドンッ…

誰かとぶつかった。


小柄(身長140)な私は羽飛ばされ尻餅をついた
もちろん私を吹っ飛ばした奴など見なくてもわかる。
ミーハーの女共だ

女達の真ん中にいるのはイケメンだろうな。
そう分かって自分の席に戻ろうと
立とうとしたらすっと手を伸ばされた

「大丈夫?」

作り笑顔を振り回してるイケメン(゚∀゚)キタコレ!!

爽やかな笑顔で手を伸ばされた。
女共はきゃーなどと声を上げる

パンっとてを弾き自分で立ち上がった

「私は貴様みたいな奴が嫌いなんだ。話しかけないでくれるかな」

そう言い残し、自分の席で本を読み始めた

「何あの子」、「来翔くんに失礼じゃない」
などとお決まりの声など無視。


無視し続け無事放課後を迎えれたのである