「誰に向かってバカなんて言葉!!」

「先輩のバカ!!アホ!!ドジ!!マヌケ~!!」

「ななななっ!!ちょっと!!待ちなさい!!」

私は悪口を吐きながら
走っていく小林くんを追いかけた

これが私の日常の一部…

大好きな君との時間の一つ





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「ふはぁ…超汗かいたぁ~」

バスケ部の朝練はいつも走り

それプラス夏の朝は蒸し暑い
昼はあり得ないくらい暑い…

だから私は夏の練習が大嫌い

「綾乃お疲れ様っ」

そう声を掛けたのは同学年の幼馴染み

浅川翼

私の唯一の話し相手

「お疲れ様~もう、暑くてやだー
やっぱり夏嫌いだわ…」

「うん…俺も嫌い~まぁだからと言って
冬が好きってわけでも無いけど…」

「私も!」

そして…唯一私が素直に話せる人…

「浅川先輩、綾乃先輩お疲れ様です!!」

「あっ…」

「おう!お疲れ~」

翼は小林くんの頭をガシガシ撫でる

「わっ!?やめて下さいよ先輩~」

「ちょっと翼~小林くん嫌がってるよ?(笑)」

「嫌がってないよ~な?奏斗くん?」

「それ脅しですよ先輩~」

「バレた?(笑)」

「あっ!!もうすぐチャイムが鳴るわよ!?」

「あっ本当だ!!じゃあな奏斗~
行くぞ、綾乃~」

「わっ待って!!じゃあね小林くん!!」

「…………」