「「理科は………?」」




ドクドクドクドク…


場の空気が一転する。

有紗と勇也がギュッと目を瞑ったのを見て、
私は言った。








「────100点。」


その瞬間、有紗と勇也はばっと顔を上げ、
信じられない、というような顔をしてる。



だから私は、テストを出してドヤ顔で言った。




「──ねっ?」



「ーっ!!由莉、あんたすごいわね!」



私のテストを見た瞬間、2人の顔がパァっと明るくなった。



有紗は私をぎゅっと抱きしめて、頭を撫でてくれる。

「えへへ……///」





……私ってやれば出来る子だったんだね!



「じゃあこれでmomoも───?」

「続けられるよっ」



私は満面の笑みで有紗にそう言う。

「良かったじゃない!!!」





私と有紗は手を握りあって喜ぶ。




「水野」


そして、ふと聞こえた声。

その声の方に顔を向けた。





すると、穏やかな表情で私を見る勇也がいて。




「─────おめでとう」

「勇也………」




その言葉には、"よく頑張った”という意味も込められていて。





「うんっ」





2人がいなかったら、こんな点数取れてない。



特に理科なんて…………、この前4点だったのに
100点取っちゃうなんて、誰が予想できる?




ほんと、2人のおかげだよ。





────「あ、そうだ!」




そう思ったとき、私の頭にはある考えが浮かんだ。