「え、そんなことは…」


──やばい。



「ほんとだー!!由莉、前髪おろしてみてよ♪」

「や、だから…」

「もっと似てるよねー!」



────やばい。



「由ー莉!早く~っ」

「……。」



──────やばい!!!!!!!!!!!!!!




「んー。わ…私、前髪すっごいはねてるんだよね~…」



とか笑顔で言いつつ、冷や汗はだらだら。





「一瞬だけだから!!♪」


そう言って、私の前髪をおろそうとしてくる。




───これは真剣にダメなやつですって!


「あ、はははははっ!これは見ない方がいいよ!!
前髪ペーンってなって、ボッサーだし、爆弾級だから!!え、にわとりいるよね?みたいになっちゃうし?!
みんな気分悪くしちゃうと思うし!!」







とにかく危険を察知した私は、
何やら意味のわからない日本語を連発した。





自分で言っておきながら、国語の点数悪いんだろうな、とも思ってしまう。





でも、そんなことよりも前髪を、おろすのは死んでもやめてもらいたい!!