「で。どう思いますか?広瀬クン☆」
何で朝から…と、嘆く勇也。
勇也を見ても、さっきから全然目を合わせてくれない。
…って言うか、ちょっと待って?
私、有紗と勇也の会話に入れてない気がするんだけど…。
「あ、あのー?今は何の話でしょうか……?」
恐る恐る 悪魔……、じゃなくて有紗に聞くと
「由莉、ちょっと待ってね?」と言う。
だから、何の話ーー!!!?
何これ、一種のいじめですかー?!
「水野。」
「あっ。はいっ」
勇也に呼ばれたので、ピシッと勇也の方を振り返る。
…勇也に名前呼ばれてだけで、
こんなにも嬉しく思う自分がいるんだ。
有紗もいるけど…、ちょっと緊張。
私が勇也を見ると、ぶつかる私と勇也の視線。
──どきっ。
勇也って…、近くで見るとほんと、綺麗な顔立ちしてる。
勇也を顔で選んだわけじゃないけど。
モデルの男の子でも、勇也よりカッコ良くいんじゃないかな…?
思わず、見入ってしまう美しい瞳。
この前…、私をトラックから守ってくれたよね。
──……もう、好き。
勇也は目をすぐ逸らすと、頭をくしゃっとかいて口を開いた。
私は勇也の言葉を待つ。
「…今日の水野、いつもと違う。
───可愛い。」
はっきりと、でも照れくさそうに勇也は言った。
