「んん〜………っ」


私は目を擦りながら制服に腕を通す。





どうしよう。
眠すぎる。



しかも、今日は眠いだけじゃなくて、
何だか胸がモヤモヤする。







昨日、家に帰ったあと、勇也からメールがきていた。



《登録よろしく。
あと、一応 俺の番号教えとく!080-****-####
何かあったら、電話して。》



電話番号まで教えてもらっちゃった…!



《了解(^^)
私は080-++++-@@@@だよー♪》





そう返して、私は眠りについた。







──今日の寝起きは最高に悪いなぁ…。






…勇也のこと考えてたら、全然眠れなかったよー。



勇也は何で、嘘までついて送ってくれたんだろ?




う〜ん……、昨日からずっと考えててもわからないや。





───ピンポーン


「はぁーい、ちょっと待ってね〜」




有紗が来たので、私は急いで外に出る。



「由ー莉っ!おはよー!」

「おはよ」


私はニコっと笑った。



そして、2人で学校へ歩き出す。



有紗と学校へ向かっている途中、
昨日ここであった出来事が浮かんでくる。






雲を見ながら笑っていたら、車に引かれそうになった事。

勇也がその時に助けてくれた事。




───助けてくれた時に抱きしめられた感触が今でもはっきりと残っている。





勇也の腕…けっこう筋肉ついてたよね?







私はどうしても、あの時の事を思い出すと
顔が熱くなっちゃうんだ。