ちょ、何、これ。
マジで何。




「服 着ろよ」と言いたい所だけど……。





すいません。

俺も一応 男子高校生です。





ガン見…………しているわけではないけど、
水野から目を逸らせない。




すると、水野はキョロキョロと周りを見回して……、その目は俺を捕らえる。





「っ、」


目が合った瞬間、俺は首をぐるんっと横に向けた。



───無理。
直視は絶対 無理。


どんな顔したらいいかわかんねぇ。








俺は、何とも言えないこの気持ちを抑えていた。





───だから、水野がこの時どんな顔をしていたかなんて、知らなかった。








「撮影 始めまーす」



しばらくしてからそう、スタッフの声が聞こえ、
ずっと横を向いていた俺も、ゆっくりと顔を元に戻す。



そして、その時俺の目に写ったのは─────











さっきまで、撮影していた三村 魁星と、水野。




この2人がレンズを向けられていた。





は?何で 三村 魁星まで一緒なわけ?



今の状況を理解できていないものの、
とりあえず、三村 魁星に少しイラッとしたのはわかった。




──嫉妬かよ、俺。





「今日の撮影、"海デート特集”なんだって。」

「………へぇ」



俺の考えていることがわかったのか、伊集院が横からそう言う。





……だから、水着だったのか。



つーか。







”デート特集"って………、水野が彼女で、三村 魁星が彼氏ってわけか。