「ー…い。

おーい、ヒナー。

ハーヅーキ、ヒーナ!」



椎名先生の声で我に返った。

出席をとっている最中だった。



「は…はひぃ!?徹く…っ」



クラス中の視線が私に集まる。

うぅ…恥ずかしい。


しかも今…



「え?俺?呼んだか?」

私の呟きに反応した先生。


そう、先生も“徹”っていう名前だから。



「ち…ちが…!誤解です…っ」



「ハハッ冗談冗談!

それよりヒナ、今ぼーっとしてたやろ。

次の休み時間進路相談室来いよー。」



えーっ、と返事をした。

まぁ、行くけど。