ガタッ ガタガタッ

…ん? 何の音?

え?誰かいるの? 起きるか… カズかもしれないし…



トイレに行こうっと…


え、ダイニングテーブルの椅子で誰かが寝てる…。
えええええええ!?
カ、カズに電話!!

テュルルルルル…

あーーーー!!!繋がんないっ!!


え!? ホントに誰!?


しかも、デカ! テーブルに突っ伏してるけど、180㎝くらいあるんじゃね!?

あ、え、あああああ!!!
どうしよう!

と、とにかく起こしてみよう…カズの知り合いかもしれないし…。


『あ、あの~…何方ですかー?』

ムクッ。 あ、起きた…。


『!!! え!? お前誰だ!!! かっちゃん家で何してんだ!』

と言って、殴りかかってきた。


こっちは逃げるしかなくって、家の中を走り回る始末…。
マンションだし、決して広い方じゃない。
だから、結局5分後ぐらいには捕まり、私を押し倒してきた。
こっちもそいつ…もはや不審者を押し戻そうとしてその後また5分くらい葛藤していたら、カズが帰ってきた。

『…お前ら何やってんだよ』
『かっちゃん! このチビ不審者だ!』
『不審者じゃねーよ!お前が不審者だろーが!』 あ、ハルのセリフです。
『…』カズ
『はあ!? 何言ってんだ!このチビ! 男のくせして女々しいぞ!!』
『…はーい。そこまで! アル!この子は俺の幼馴染だよ』

…んんんん??知り合い?

『ハル。コイツは俺の父さんの息子のアルだ。』

…アル? あ…確かにハーフだ。

『そしてアル。ハルは男じゃなくて女だ。』

『えっ!? マジ!? あぁ道理で、男にしちゃチビだと思ったんだよねー。』

『二人とも説明が遅くなってごめんな。で、アル、ハルはしばらくここに住むけど良いな? そんでハル、アルはこの家の居候だ。この一か月帰ってこなかったから、家に帰ったと思ったんだがな、すまん。』

『かっちゃん! そりゃないぜ!俺が家に帰るわけないじゃんか! あと、ハルとか言ったな、よろしくなっ!』

『…うん……こっちも宜しく』

『ハルごめんな、コイツホントに狂暴なんだよ。』
『うん。大丈夫。』

アルか…。狂暴だったけど、どういうやつなんだろ。