「2年になったからって浮かれんなよ。今年からこの学校に通う事になった生徒を紹介する。綿貫、入れ。」

隣の席の楓が少しだけ青ざめている気がした。

ーガラッ。

入ってきたのは、とても可愛い“美少女”と呼ばれるような子だった。

「綿貫蘭です。中学2年生から去年までアメリカに住んでいました。よろしくお願いします。」

「綿貫は、藤堂の後ろの席だ。」

コツコツと靴の音が聞こえ、楓の前で止まる。

「久しぶり、楓っ☆」

ーちゅっ。