あの字はやはりこの先生だったようだ。
私達は色々説明だけされ
午前中には帰れる。
早く終わらないかなぁ…
それにしても…
なんか席一つだけ多くない…??
しかもそれが私の隣で
誰もいないんだよね……。
遅刻かなぁ…休みとか?
まぁ、いーか。
右隣は冬真くんがいるし。
私にはそれだけで充分。
もういつのまにか帰りの会にーーー…
「あ、そうだ。明日には転入生くるからね。席は綾瀬さんの隣よ。」
先生はそう言った。
急にざわざわしてきた皆。
…へぇ…私の隣か…
だから空席だったのか…
私はそんな事を考えていた。
ーーーーーー…
「「「さよーならぁー」」」
生徒たちは挨拶をして
教室からゾロゾロ出ていく。
「舞、帰ろうか。」
冬真くんが手を差し伸ばしながら
私に言った。
私はその手を握り
「うんっ!」とこたえた。
二人で歩く帰り道。
なんかドキドキして
胸がポカポカする。
別になんてことないけど…。
私にとっては特別な事だから……
最近、私は無意識でやることが多くなってきた。
私は冬真くんの手をきゅっ…とやり
力をいれてしまった。
「…?」
冬真くんは止まり私を見て首を傾げる。
ぁ…まただ…。
なぜいつも、私は無意識にやってしまうんだろうか??
それほど、冬真くんに夢中ってわけだ。


