俺はやっとの事、足を進めた。
ーーーーーーーー…
ーーーーーー…
俺は教室の扉を開く。
女子は「おはよ~」
と、色目を使いながら挨拶をしてきた。
「あぁ、はよ。」
女子はなぜか、ピキーンと固まる。
「さ、爽やか…じゃない…?!」
あ~ぁ~あ、そうですよ。
俺は爽やかなんかじゃねーよ。
「そいつは、変態エロ野郎。」
冷たい声を放ちながら俺の前までくる…
「とうとう…」
とうとうは俺を睨みつける。
「俺、変態エロ野郎じゃないけど?」
片方の口角だけあげながら、そう言った。
「そうか…。」
それだけ言ってとうとうは自分の席に戻っていた。
その隣には…舞がいた。
一瞬、目が合う。
が、一秒もたたないですぐ逸らされた。
あぁ…嫌われちゃったか…
俺の目の前にいた女子はもういなくなっていた。
俺はため息をはきながら
席に向かって歩きはじめる。
椅子に手をかけ、引いた時…
ーーー…ガタッ
と、音がなる。
舞は肩をビクッとさせていた。
…んな…ビックリするほどのものか?
舞はついには、とうとうの方に向いてしまう。
俺は黙って準備をする。
少し経つと…
舞と、とうとうの笑い声が聞こえてきた。
無性にイライラする俺。
舞は…
可愛らしい笑顔で笑っていた…
だから…
俺にもその笑顔を向けてほしい…と
不覚にも思ってしまった。
俺は……何…?
本気に…なっちゃった……とか…?


