「…暇だしちょっと散歩でもする?」






冬真の案に私は「うん!」と応えた。













二人でいつもの繋ぎ方じゃなく…




恋人繋ぎをしていた。











指と指がからまって

もうがっちりと繋がれていた。














まるで今の私達のようにーー……。















「…。」



「…。」




別に話す事はなく

ただただ歩いているだけ。














あ…また聞こうかな…





「冬真。」




私が呼ぶと冬真は立ち止まる。










「冬真は…幸せ…?」




二回目かもしれないけど…








答え、変わってるかもしれないし…











「あぁ…すんげぇー幸せ。」





ほら、やっぱり変わってた。











私はニコニコしてしまう。








「舞は?」











「うん!すんごぉーく幸せだよ!」




私はありったけの笑顔で笑う。











冬真も私をみて笑顔で返してくれた。















やっぱり二人でいると時間は早く進んでいるように感じる。










だからあっという間なんだ…














「もう…学校行かないとな…?」






「うん…」









私は頷くも、正直行きたくない…











幸せに浸りすぎてたからか忘れていたけど……













音無くんに…











キスされたんだよね…。









だってキスって…










お互いが好き同士でするもんじゃないの?







少なくとも、私はそう考えていた。












音無くん…あなたは一体、何をしたいの?