俺はすかさず舞をとめる。
そうだよ…。
さっきも早く止めなかったから…
舞を一人にしたから…
俺は悔やむ。
「はな、し…もう、私とキス、し、 ない…で、、よ っ…」
俺は久しぶりに見た…
切なくて、もうここにいるのを感じていないような顔を舞がするのを。
「…舞!俺の目をみろ…」
俺は舞に強く言った。
そんな舞は、何かを恐れて
目をギュッと瞑り、手で目を隠す。
「俺を…信じられないのか…?」
俺も正直、恐くなってきた。
舞が見てくれない…。
この後の言葉がでてこない。
俺は舞を信じてる。
だから俺は舞を見つめ、待っていると…
舞は手を目から離し、目を開けた。
俺はホッと安心し…
俺は舞の唇を自分の指に触れさせた。
そして舞はやっとの事、俺の目を見てくれる。
「唇…」
そう舞の唇を親指でなぞりながら呟く。
「汚れ…ちゃった…」
舞の唇は赤く少し膨れていた。
俺は首を横に振る…。
「うぅん。綺麗だよ…」
俺が舞の目を見つめ返しながらそうまた呟く。
舞は目をウルウルさせ、また泣き出した。
綺麗…
舞が汚れたなんて思ってない。
ちゃんと伝わるように…
俺は目で訴えかける。
「じゃ、あのキスは…ノーカウントにしよっか…。」
風のせいだしな…。
まぁ俺もボーッとしてたから
俺も悪いか……


