冬真 side
俺たちは屋上に行く。
そこまでの道のりが長く感じたのはなぜだろう?
やっとの事、屋上につく。
俺たちの手は強く固く結ばれていた。
2人でフェンスに腰掛ける。
舞はまるで人形のように
ストン…。と座った。
俺はずっと考えを巡らせていた。
ーーーーーーーーー…
ーーーーーーー…
舞が走り去った後…
俺はまだ風の胸ぐらを掴んだままだった。
「本当に本気なんだな。追いかけないのかよ…。」
なんで、そんな顔するんだ…。
「昔から憧れてたり…はは…。てかさ、本気ならさ追いかけに行けよ。
悪かった…。」
「何がだよ…。お前のせいで…舞は傷ついたんだぞっ…。」
俺は胸ぐらをバッとおし
教室を後にした。
それから何分か経ったーーー…。
どこを探しても舞はいない。
くそっ…
俺は誰もいない廊下で
壁を拳で、ドンと叩いた。
舞…どこにいるんだよ…っ


