私の手をとめる。
「はな、し…もう、私とキス、し、 ない…で、、よ っ…」
もう誰ともキスなんてしたくないっ…
「…舞!俺の目をみろ…」
そう言われるが…
見るのが恐くて
私は目をギュッと瞑り、手で目を隠す。
「俺を…信じられないのか…?」
"信じられないのか?"
"信じていいの?"
信じて……
私は手を目から離し、目を開ける。
冬真くんは…
私の唇に触れる。
そんな私は冬真くんの目を見つめる。
「唇…」
私の心臓はドクッ…となる。
「汚れ…ちゃった…」
この言葉は音無くんにキスされたからじゃない…。
自分でゴシゴシをいっぱいやったから…
赤くなってしまった。
冬真くんの反応を見る…。
冬真くんは首を横に振って…
「うぅん。綺麗だよ…」
私はまた目から涙をだす。
綺麗じゃない…
綺麗じゃないのに……
でも私は冬真くんの言葉を信じてしまう…
だって…目が真剣なんだもん…
もう…私、バカみたいだよ…
「じゃ、あのキスは…ノーカウントにしよっか…。」
冬真くんが言う。


