「だから!嫌な事忘れる方法!笑顔になる事!!」
………
…。
私は唇に手を当てる。
涙がじわっと出てくる。
「もうすぐ来るかもしれませんね。あ、俺絆創膏もらいにきたんだった!」
陽暮くんは絆創膏を一枚とり、保健室からでていこうとする。
ぁ…
「陽暮くん!」
陽暮くんは振り向く。
「ごめんなさい。あと…いつもありがと!」
私はせめて最後まで笑っていようと
ニカッと笑う。
陽暮くんは目を細めて私をみた。
「俺はいつでも先輩の味方ですよ。」
そう言って立ち去ってしまった。
本当に陽暮くんには感謝しなきゃ…。
私ばっか頼って…
何もお礼できてないや…。
また視界がボヤボヤする。
もう涙は枯れてしまうんじゃないくらい
泣いた気がする。
「…」
もうすぐ授業は終わる…。
誰か来るかも……。
私は怪しまれないように保健室にあるベッドに横になる事にした。
カーテンをしめ
私は靴を脱ぎ、ベッドの中に入る。


