「あー?せんせー…って」
この声……
「舞先輩?!」
そんな驚きの声をあげる。
「ぁ…ひ、ぐれ…くん…」
私は泣き顔を見せないよう下に俯いて
陽暮くんの名前を呼ぶ。
「せんぱ…い…」
彼は何かを察したのか
私の前までくる。
陽暮くんはしゃがみこんで
私の顔を見ようとする。
けど、こんな顔見せたくないから
私は顔を手で隠す。
「先輩隠してもダメですよ。こっち向いてください。」
優しい声で話しかけてきてくれる陽暮くん。
そんな声に…私は…
少しは…頼っていいですか…?
私はもう限界だった。
もうダメだった。
「ぅっ…」
私はしゃがみこんだ陽暮くんに抱きついて、子供のように泣いてしまった。
陽暮くんは私の背中をさすってくれた。
何も聞いてこないし…
そばにいてくれた…。
本当はこんな事しちゃいけないってわかってる。
思わせぶりはダメなんだ…
だけど…今は1人になりたくない…
今だけ……
今だけだから…
許してくださいーーーーーーーーー…。


