「手は…繫なくていいよ?」
そう言ったものの風くんは平然としていた。
まぁ…いっか…。
なんて思ってしまった。
それから、微かな影があることに私達は気づいた。
「あれってさ、さっき冬真にやたらとベタベタしてた子じゃない??」
風くんがそう言えば…
「あ、あれ?あなた達??」
と、私達に気づいたのか
急に話しかけてきた。
「あ、うん…」
私は気まずくて語尾が小さくなってしまった。
「…はぁ…良かった…」
そう女の子は安心した顔をして
立ち上がった。
「なんか、急に冬真くんがはしりだしちゃって〜それで、追いかけようとしたら
急にこのニセモノが扉から出てきて腰が抜けちゃったの。」
そう言いながら作りもののお化けみたいなやつを、バシバシと叩く。
しかも何か白々しい。
でも、それより私は一つ疑問が浮かぶ。
「なんで、冬真は走り出したのかな…?」
女の子を置いていくなんて…
まぁ、私はなぜか安心していた。
「それより…俺たち違うルートなんだけど??」
あぁ…そっか…
でも、女の子は風くんの服を掴んでいた。


