極上-甘すぎ彼 Ⅱ



ーーギギィ…




涼やかな風が私の髪をなびかせた。







髪を耳にかけ、冬真の姿を探す。







そこには、黒髪を風で揺らし
遠くを見つめて悲しそうにしている冬真がいた。











私は、あんな悲しそうな顔は初めて見た…









今までは無表情でたまに困った顔にそれに…少し笑うくらいだったから…。










なんだろ…


すごく胸が痛い。苦しい。


私も悲しくなる…









私のせいなのかな…








それを確認するため、やっと屋上に足を踏み入れた。






冬真は、ドアの閉まる音で私に気づいた。





でも、もうあんな顔はしていなかった。







いつもの無表情に変わる。





「あ、あの…」


私が言いかける…。






冬真は静かに私の言っていることを聞いてくれた。






「あのね…まず言いたかったことは…


冬真は邪魔なんかじゃないっ。」




私はカバンをドアの方に置き
また冬真の方に向くとそう言った。





冬真は静かに聞いてくれた。


それから私がそれだけ言うと
冬真は目を伏せた。





「そうか…。なら…なんで風を呼んだんだ?」




私の心臓はトクン…と鳴る。










私は顔が真っ赤になる。

い、言ってもいいのかな…改めて思うと結構恥ずかしい気がする…。







「何恥ずかしがってんだよ…」



私は急かされるのが嫌だので

本当の事を打ち明ける事にした。








「私が…冬真を呼んだのは……」