『―……慎二、オレやっぱお前等の事大好きだわ』





野外を通してって訳じゃないけど

改めてオレの心が暖かくなるのを確認した


少しハニカミながら言ったオレの言葉に慎二は目をパチパチ瞬かせると顔を真っ赤にして

「ありがとう。俺等も大好きだよ」


そう言った。


















………………


「ったくお前は何ですぐ巻き込まれんだ」

好きで巻き込まれた訳じゃないんですが?


不機嫌真っ只中の光樹の横で
新幹線に揺られて帰路に

鬼塚との喧嘩、ゴタゴタを程々に最終便にギリギリで乗り込めた


恥ずかしき告白をしたオレに丸地がお前等には負けん!と叫び
そして、笑顔でまたな!とオレに告げ、鬼塚を引き摺り去った

そんな奴は今でも謎だらけだ


またな!の意味も分からなければ

鬼塚と丸地の関係は決して良い物ではなかっただろうに打ち解けた雰囲気



ったく……

『…本当、オレは厄年かっての』


もう懲り懲りだよ面倒なのは
月牙で腹一杯だよオレは

平穏に過ごしたいだけなんだよー!!


「お前はまた俺に黙ってやがって…言えっつったろ」

『野外活動中光樹の姿見えなかったんですが?』

「……、テレパシーを送れ」


何の要求だい?



帰りの新幹線も下らない言い合いを交わしながら、東高校の野外活動は幕を閉じたのだった