「いやあ、怪しいから通されへんのや」


ニタリ、と笑ったメガネはオレの腕を掴んだ



「あっれ…以外に細いんやな…」

『……』



グイッと引っ張られ、流石のオレも我慢ならずにきつく拳を握り締めた、

その瞬間



「あっぶなぁーい!!」

「『!?」』



ドーーッン、と

あの、緑が突っ込んできた


お陰で腕が開放されたオレは何故か庇われるように緑の背中にいた


「お前らぁ!一般人のこの子に手ぇ出すなんてマジで外道やな!」

「うるっさいわぁ〜〜…お前さえいなけりゃこっちが天下取れんだよ!早く勝負しろや!!」



キレたメガネは緑に殴りかかった


何となく分かったぞ

族の抗争か



「天下なんかいらんわ!」

「なら引っ込まんかい!邪魔ばっかしよって」


しかしよく舌噛まないな…


ベラベラ喋りながらの喧嘩は初めてである意味感心


っと、じゃあオレは帰らしてもら

「…おい、お前」

『…なんだよ』



いい感じの互角を繰り広げる緑とメガネの横を抜けてきたどこぞの総長さん


「生意気。……じゃない、お前関係ねぇのか?」


つり上がった鋭い目付きで上から睨み付けられる

なんだってオレはこう族に絡まれんだよ


『関係ない』

「なら、人質、な。お前」



……………はあ?