はあ、と溜め息をついたさっくん


諦めてくれたのかな?と布団を掴む手を緩めた瞬間、



『おらぁ!!』

「わぁ!!」



力がとても強いさっくんに布団を取られちゃいました☆















時はたち、午後2時


昼も食べ終わった僕達は山菜採りに勤しんでいた


暗おんと女の子2人は魚釣り。
僕とさっくんと琴ちゃんが山菜採りに。



『泪、採れたか?』

「ん〜…どれが食べれるのか分かんないよぉ…」

「さ、佐倉君!わわ私のこの図鑑あげるっ!」



視線を泳がしながら琴ちゃんが差し出したのは、山菜図鑑

この子はどうやら準備が宜しいらしい



「ありがとぉ。でも、見ても分かんないよ?僕」

「え……」

『おいおい…』




さっくんの呆れた声に、僕は何でこんなに馬鹿なんだろう、と落ち込む

決して演技ではなくて、草の見分けがつかないんだ



図鑑の見方もよく分かんないし




頭を下げ、自分の靴をジッと見る

自然と下唇を噛み締めた




悔しくて

慎ちゃんみたいな頭を持ってたら、さっくんに呆れられる事はなかっただろうに


ただでさえ背が小さくて子供みたいなのに、頭の悪さは更に子供っぽさを際立ててしまう




……あ、なんか泣けてき

『泪、ならオレと探せば良い』

「……え?」

「そそ、そうですよ!一緒に図鑑見て、一緒に探しましょう!」

『だな。実の所、オレもよく知らないしな、山菜』