〜泪 side〜



結局、さっくんが真ん中に寝て、僕は気が気じゃなかった……







『おはよ、泪』

「………ぉはよぉ」


キチッと制服に着替えたさっくんが僕を起こしたのは、僕が寝てから二時間くらいかな


すっかり明るくなるまで暗おんを見張ってた



誉めて誉めて!


……じゃなくてぇ、さっくんはもっと自覚した方が良いと思うんだ

いくら男と思われていようと、いくら力が強かろうと、さっくんは女の子なんだから




暗おんがどんな人か分からないから、僕はさっくんが心配で寝付けなかったんだ



…あ、ちなみにぃ暗おんって、さっくんがイヤホン君って呼んでるあの暗い奴ね


暗い+音好き=暗おん!









さてさて、そんな感じで僕はたいへん今眠いんだ

瞼がくっついちゃってるんだ



だから、可愛い可愛いさっくんの起きなさいは聞けないのだぁ!!



『コラ!泪!布団に潜るな!!』

「ぃやぁ!!あと、ちょっとぉ、あと5分で良いからぁ!!」

『いや、もう集合時間なんだよ!』

「………むりぃ」




お目目が閉店ガラガラなのよ!!





クルリと布団に丸まる僕を剥がそうとするさっくん

可わ……じゃなくてぇ、力強いし!



『はあ、亀か、お前は…』

「亀さんになるから。僕は冬眠するんだぁ」