な、なんだ!?
涙を浮かべながら笑う二人にオレはただ慌ててしまう
「………おい、うるせぇぞ」
その騒ぎに気づいた光樹はゆっくり目を開けた
『光樹、大変だ。二人が壊れた』
「あー?」
身体を起こしながら二人を見た光樹も不思議そうな顔に
「フッフフ…朔月君、俺は壊れてないよ」
「ぼっ、僕だってぇ、こわっ…れて、な…ブフッ」
『うん、取り合えず笑いを止めようか』
「?」
二人が笑い終わるまで待って暫く
「…だって朔月君が光樹を普通に外したからさ」
「あ?何の事だ」
『前科ありだもんこの人』
そう、忘れていません
光樹はオリエンテーションでオレに抱き着いてきた事を
根に持ってる訳じゃないぞ?決して
「………つーか、外したって何だよ」
「あぁ、光樹も聞いてなかったね。野外の班の話だよ」
「野外?またなんかあんのか」
「楽しみだねぇ?」
「で?お前は俺を外したのか」
三人で話していたからオレは無視して外を眺めていた
そしたらぬっとオレの目の前に顔を出す光樹
『……だから、前科があるからだろ』
「…忘れろ」
『は?無理だな。班は慎二と泪。これ絶対』
「駄目だ。俺となれ」
何なんだよ、この俺様は
ギッと睨むとギロリと睨み返された



