その夜は早瀬の家に泊まった。
早瀬をきつく抱きしめて
私が好きなのはこの人だ
と確認するために。
早瀬が私の名前を呼び、
優しく身体を触り、
首もとの匂いがこすれて広がり、
体温を交換し合う。
この声が、この手が、
この匂いが、この温度が、
私は好きなの。
絶対そうなの。
そう自分にいう度に
心が何かに掻きむしられる。
早瀬が私の中に入ろうとするのを
手で遮った。
体内で渦巻く感情を
悟られそうな気がしたからか。
早瀬は私の頭を撫でて
優しく抱きしめてくれた。
その優しさにいつまでも
しがみついてて良いのかな。
