先輩と私と。

「先輩!!俺、腹減りました!!!」




「まだ11時だぞ?」




「腹減りました!!!!」



ニコニコ笑顔で言うヤマキ。






由梨華ちゃんはヤマキの腕を引っ張った。





「ヤマキ先輩、笹浦先輩困ってますよ...」




「えぇぇー...」




「だってお前、学校ではいくら腹へっても我慢するだろ?」





「朝抜いてきたのに...」





「その意味が分からない」





少し重たい雰囲気になりかけていたから、




あはは、とヤマキをネタにして笑った。





「じゃ、ちょっと早いけど、何か食べるか?」





零は優しい顔で言う。




「ホントですか!!!?」





やったぁ、とでも言うように両手を挙げる。






そして4人でそこにあったファストフードに入る。





でも私としては残念だったんだ。









由梨華ちゃんと店の前に並ぶ。





「大変だねぇ。ヤマキに気に入られて」




「そんなっ...ないですよ!!!」





「あるある。じゃないとこんなとこまで誘わないじゃん」




「それはただの暇つぶしと言うか....そんな感じじゃないですか?」




「はぁ....可愛いなぁ!!!」




そういって笑った。




「そんなっ...」





「顔、赤いよー?」




「やめてください...!!!」






あまりにも抵抗されるから、そこでいじるのはやめる。





でも、言うことはあるんだ。




「あのさ、出来れば、ご飯中に2人にして欲しいんだけど...」





「え?何でですか??」




「来週零の誕生日だからこれを...」





バッグから可愛いラッピングを覗かせる。