先輩と私と。

ようやくそれが終わって、





暗かったところから明るい日向へとでる。






「はぁぁ...。怖かった...」






うな垂れながら零の顔を見ると、




その顔は、赤くなっていて、




それは耳まで広がっている。






「ど、どうしたの?」






「いや.....ちょっと...」






「え?何??」




「莉生が....ね、うん」





「私?」





もごもごと口ごもりながら言う。






なんだろう、と私のあたりを見ると、





「うわぁ!!!!あ、ゴメンね??ごめんなさい!!」





私は零の腕に自分の腕を絡ませていた。





体も密着させて零の腕に跡ができるぐらいに。





もちろん無意識。






こんな可愛いこと、出来やしないもん。






「いや...いいんだけどね、うん」





伝えずらそうな言い方をしながら、





しきりに頭を掻いて、





「り、莉生、次どこいく?」




「え、えっと.....じゃぁ、あそこで...」





少し、気まずい雰囲気になってしまう。





少し距離をとって歩いていた。