手を繋ぐ。





やっぱり少し緊張するけど、





零の大きい手が全部を包んでくれるから、






それはすぐに解ける。







恥ずかしさは健在なんだけどね。





「やっぱ、混んでるかなぁ?」






零を見上げてそうたずねると、





「出来たばっかりだしな、混んでるかも」




と言う。





「全然乗れなかったら悔しいね」





「ま、ほとぼりが冷めた頃にまた行こう」





「うん」









そこは意外とすぐに着いた。





もしかしたら零と一緒だったからかもしれない。





入園はすぐにできるんだけど、





やはりその中は人でいっぱい。





「莉生何乗りたい?」




「えー、零は?」




「何でもいいよ」




「んー、じゃーねー......あそこは?」





「ん、行こう」





私が指したジェットコースターに




零はすんなりと歩き出した。