百合を見る。




百合は冷たい目だった。



梨乃が私を見たような軽蔑の目線で、




梨乃を見つめていた。





百合の口が動き出す。



何を言っているかは聞こえなかった。





「ふざけんじゃないよ!!!!」





百合から、




あの百合から、




ありえないほどの大きな声が聞こえる。





みんな、それで黙り込んだ。




百合は恥ずかしがることなく続けた。




「何言ってんの!?百合があんたと同じで千愛ちゃんが大嫌いだとでも思ってた?全部あんたと同じだと思ってた?百合があんたが大好きで大事な友達だとでも思ってたわけ??笑っちゃうんだけど。ありえないんだけど。人の事馬鹿にする人、大っ嫌い。それが千愛ちゃんだろうが先輩だろうが不良だろうが関係ない。




だいたいプライド高すぎんの。自分がいつでも1番だなんて思ってんな。自分がいつでも愛されキャラだと思ってんな。



考え直せ。それまで百合に話しかけないで。おわり」





そういって席に座る。




みんなが梨乃を見つめていて。




梨乃は全員を睨みつけてから、






出て行った。




まだ静かな3音で百合は言う。




「ごめんなさーい。ほんと、すいません!!!」




可愛い百合ちゃんスマイルで




ペコッと謝った。